徽州曹素功　藝粟斎

筆管の長さ：17.3cm
筆鋒の長さ：3.７cm
筆管の太さ：0.9cm
※ 手作りのため、サイズには若干の異同を含み置きください。
１５年以上寝かせた、浙江省沿岸地方の山羊の毛を精選しています。「筆都」とよばれる浙江省湖州の老名工が、民国時代の筆をモデルに作り上げた精良な純羊毫筆（じゅんようごうひつ）です。脱脂と漂白過程で天日干しに時間をかけており、傷みの無い筆鋒は摩滅に強く、また墨含みも非常に良い筆に仕上がっています。
またこのサイズの筆鋒の筆としては筆管はいくぶん短めで、肘から腕をつかった軽快な運筆に対応するような構造となっております。筆鋒は腹から尖端までが、滑らかな紡錘形にまとめられています。中鋒筆よりひとまわり小さく長鋒気味の筆鋒には確かなコシと粘りがあり、行楷の条幅、仮名条幅など、美しい連綿の表現に適しています。
「筆硯精良」「人生一楽」は、北宋の詩人、蘇舜欽（子美）の言うところの「明窗浄几，筆硯紙墨，皆極精良，亦自是人生一楽」が元になっています。「明窓」は明るい窓。「浄几」はきれいな机。古代では、書斎の机は採光の良い窓に向かっておかれていました。その机に並べられた「筆硯紙墨」、つまりは文房四寶が「皆極精良」と、皆極めて優れたものであるということです。そして「亦（ま）た自（おの）ずと是人生の一楽」と、これが自然と人生のひとつの楽しみ足りえる、という隠棲した士大夫の静かな満足感を述べています。これが後に「筆硯精良」「人生一楽」の四字の対句に改められ、硯銘や筆銘に繰り返し用いられました。
筆管は厳選した青竹を用い、断面は丸く歪みがなく端整です。筆管は枯れて手に馴染むと象牙のような透明感をもった色合いを呈し、これが雅味に富んだ古色を湛えるようになります。
筆鋒は良い墨で繰り返し用いることで、銀色の光沢をもつようになり、筆の先端は飴色の半透明をに変わります。年数を経るほどに、また使い込む毎に筆の腰にも粘りが加わってゆきます。
まさに「筆硯精良」「人生一楽」と、長く文房の友としてお楽しみいただけることと思います。

定価	3,000円(内税)
販売価格	3,000円(内税)
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