徽州曹素功 藝粟斎
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新老坑氷紋瓜様袖珍硯(ひょうもんかようしゅうちんけん)
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縦:10cm
最大横幅:6cm
厚さ:0.6cm
※上記のサイズにつきましては、天然の不定形をしておりますため、若干の異同をお含みおきください。
硯面には数条の横ざまの氷紋が走り、硯面中央部にはわずかに魚脳凍の気配がうかがえます。硯背面には微細な金線が認められます。小さながらも材質は温潤細密で、堅牢で整った鋒鋩を有しております。
硯頭につるを伸ばした“瓜“をあしらった意匠です。r> 「瓜」は西域から伝来し、古くから栽培されてきた野菜です。瓜を栽培する畑をとくに「瓜田」と言います。古楽府「君子行」には「瓜田不纳履,李下不整冠」すなわち「瓜田(かでん)に履(くつ)を納めず、李下に冠を整えず」という言葉があります。瓜畑でかがみ込んで靴を直すと、まるで瓜泥棒のようにみられかねず、李(すもも)の木の下で、かぶっている冠を直すとスモモ泥棒と間違えられかねない、ということです。すなわち君子というものはいらざる嫌疑を受けないように周りの状況を見て、身を処すもの、という教えがあります。
また瓜を硯のモチーフにするのは、蝙蝠や霊芝とおなじ「吉祥図」としての意味があります。瓜は蔓(つる)が広範に繁茂し、同じ蔓に多くの果実が連なります。つまりは同じ血統の一族が連なって、子孫が繁栄する様に見立てているのです。瓜硯(かけん)または瓜様硯(かようけん)と呼ばれるこの作硯様式は、端渓硯の中にしばしば現れる様式です。
袖珍サイズの、こぶりながらバランスのいい墨池と墨堂を配し、小楷、寫經、絵手紙等に重宝する実用的な硯に仕上がっております。
和墨から硬い唐墨まで容易に溌墨しますが、特に良い墨を使って長年使用することにより、年々その風格を増してゆくことでしょう。
販売価格
36,000円(内税)
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